住宅における良好な温熱環境実現研究委員会

研究成果・提言

研究成果

② 新築・改修における対策の基本的考え方

 あるべき住宅の姿を踏まえ、住宅における良好な温熱環境実現のための新築・改修における対策の基本的考え方を表1に示す。新築住宅および既存住宅の改修における対策ともに、空間計画、構工法、設備、並びに水回り個々の対策に大別した。

表1 新築・改修における対策の基本的考え方
対策の種別対策の区分内容と効果
空間計画による対策プランニング区画の設定、室配置やつながりの工夫等により、外気や非暖房室の冷気の遮断、暖房室からの暖気の流入の影響ができるだけ適切になるようにする。
構工法による対策断熱構造躯体(屋根・天井、外壁、床・基礎)の断熱構造の適正化をはかり、室温を安定化しやすくするとともに、壁面温度等の室温との差を抑制する。
開口部仕様窓サッシ、玄関ドアの断熱性能を向上し、室温を安定化しやすくするとともに、壁面温度等の室温との差を抑制する。
設備による対策暖房(換気)設備居室、水回り(脱衣室、浴室、トイレ)等に暖房(換気)設備(または採暖器具)を設置し、機器の運転により室温を適温に保つようにする。
水回り個々の対策浴室浴室ユニットを採用し、(在来浴室に比べて)浴室の床面や壁面から受ける冷たさを少なくする。適切な給湯制御ができる湯張りの方式とする。
洗面脱衣室足元の冷たさを排除(材料、工法)し、適切な温度制御の給湯設備を利用する。
トイレ洋式便器とし、暖房便座を付け、接触部の冷たさを少なくする。

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