地盤の重要性
「地盤」には、住宅等の上部構造の重量や上部構造に作用する外力が、基礎を通じて伝達されます。上部構造からの荷重を「地盤」が適切に支えることができなければ、不同沈下等の不具合が発生し、上部構造が本来持っている機能を十分に発揮できなくなることがあります。
また、「地盤」の土質等を適切に判断し、地盤改良等の工法を適切に選定しなければ、地震時に「地盤」の液状化が発生する場合もあります。
地盤の不良が原因で発生する住宅等の不具合
- 不同沈下によって、住宅等に様々な不具合を誘発させることになります。
- 不同沈下が生じると、外壁に亀裂が生じる、壁紙に亀裂やしわが生じる、建具が開閉しづらくなる、床や壁が傾斜する等の不具合が発生します。
- 軟弱地盤に対する改良等が適切に行われないと、地震時に、沈下又は液状化による被害が生じる場合もあります。
地盤改良・杭基礎等の設計と施工
このため、上部構造の直下に位置する「地盤」について、上部構造と同じように、構造体として捉えて設計及び施工を行う必要があります。
住宅等の上部構造について、法令を遵守するとともに、各種の規準、指針、要領等をふまえて設計・施工が行われるように、「地盤」についても、その要求性能を確保できるよう、地形・土質の状況や上部構造の条件等に応じて、地盤改良や杭基礎等の工事の必要性の判断や適切な工法の選定を行うとともに、地盤改良・杭基礎等の設計、施工が適切に行われなければなりません。