一般財団法人ベターリビングは、優良住宅部品認定基準(以下「BL認定基準」という。)「浴室ユニット」他10品目改正を行い、2022年4月5日付で公表・施行しました。
①「浴室ユニット」及び②「暖・冷房システム(浴室暖房乾燥機)」においては、社会貢献優良住宅部品(BL-bs部品※1)として、良好な温熱環境の実現に資する性能について付加基準を追加しました。『住宅改修における水回りの設計に資する温熱環境暫定水準案※2』(以下、暫定水準案)を実現するための基準を定め、浴室ユニットと浴室暖房乾燥機を組み合わせた試験※3によって、浴室ユニット内の作用温度※4が15分以内に18℃以上となる性能等を要求しました。
③「墜落防止手すり」においては、高強度型パネルを用いた場合の躯体取付部の判定強度の明確化やBL認定基準「隔板」との関連付けを行いました。また、引用するJIS規格を最新版に更新しました。
④「サッシ」、⑤「改修用サッシ」、⑥「サッシ(天窓)」、⑦「内窓」、⑧「玄関ドア」、⑨「改修用玄関ドア」、⑩「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」、⑪「テレビ共同受信機器(同軸伝送)」においては、JIS規格改正に伴う改正を行いました。
※1:BL部品のうち、より良い社会の実現に寄与する特徴を備えた優良住宅部品(BL-bs:Better Living for better society)
※2:一般財団法人ベターリビングでは2016年から2018年まで建築・医学系の学識経験者、住宅関連事業者から構成される「住宅における良好な温熱環境実現研究委員会」(委員長:村上 周三 一般財団法人建築環境・省エネルギー機構 理事長)を設置し、健康な暮らしを支える住宅の良好な温熱環境を実現するための検討を行いました。本暫定水準案は、『事業者が既存住宅の改修を行う際の設計目標とするため、十分な科学的裏付けがなされるまでの暫定的な水準案として設定したものであり、「本暫定水準案の使用目的・位置づけ」を十分に理解して使用すること。また、ここで示す暫定水準案は、長時間滞在する居間や寝室の温熱環境が良好に担保されていることを前提』とされております。
住宅改修における水回りの設計に資する温熱環境暫定水準案から【浴室】の部分を抜粋
入浴時に最低でも「18℃(作用温度)」以上を確保する。
・湯を張らない状態においても 18℃(作用温度)を確保できるよう、断熱性能・浴室暖房装置を設計することが望ましい。
(ただし、衣類を脱いでも寒いと感じないこと、41℃以下の お湯に浸かっていて寒いと感じないことが望ましい。)
・不用意に窓を開け低温な外気に暴露される危険を避けるため、換気装置等を設置すること が望ましい。
素足で床面が冷たくないようにする。
・熱伝導率、比熱が小さい素材とすることが望ましい。
・床に湯をかけることである程度の対応が可能と考えられるが、床近傍を暖められる暖房が 望ましい。
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※3:1坪(約3.3㎡)用の浴室ユニットにおいて、1.5kW以下の浴室暖房乾燥機で浴室ユニット内の作用温度が所定の時間に目標とする温度に達成することを必須とし、1坪を超えるバリエーションがある場合は、そのサイズに応じ達成可能な暖房能力等の情報提供を行うことを要求しております。また、浴室暖房乾燥機は浴室ユニット内の作用温度が所定の時間に目標とする温度に達成可能な浴室ユニットの最大寸法や試験で使用した浴室ユニットの条件(断熱仕様等)の情報提供を行うことを要求しております。
※4:室温と床・壁・窓・天井の表面温度の双方を加味した温度。体感に近い温度であることから「体感温度」ともいわれています。
今回の改正に合わせ、タブレット・スマートフォン等で閲覧可能なマルチデバイス対応の
電子ブック『優良住宅部品(BL部品)ガイドブック』も更新しましたので、ぜひご活用ください。
『優良住宅部品(BL部品)ガイドブック』も更新しましたので、ぜひご活用ください。
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