■ガーデン ワンポイントアドバイス



 

 

今回のお薦めは「ワイヤープランツ」です。
原産国はニュージーランドで、タデ科の常緑匍匐性(ほふくせい)植物。
葉が小さいので造形的とは言えませんが、独特の雰囲気を持っています。
単体で便利にアレンジでき、最近は観葉植物や花壇のグランドカバーとして、「アイビー」に代わり人気急上昇のプランツです。
 
 


 
■ワイヤープランツ■

最近、「アイビー」に代わるプランツとして人気。西洋でも人気があり、『乙女の髪』という俗称があるほど。

人気の秘密は、まず茎の部分がワイヤーを曲げたように育つ、とてもユニークな形であること。そして、常緑で便利なグランドカバープランツだということです。
 
成長が早い方なので、あっという間に花壇の縁が緑に覆われます。ほかの植物との相性もとてもいいと思います。やや濃い緑色なので、淡い植物と組み合わせると全体が引き締まった感じになります。それでも葉が小さく丸いので、決して重い感じにはなりません。
 
例えば、花壇のレンガにそっとかかるようにエッジの部分に植栽すれば、その部分を柔らかいイメージで隠してくれます。
 
<お手入れのポイント>

ニュージーランド原産なので日当たりを好むのですが、比較的日陰でも元気に育ち、手がかかりません。室内で育てるなら、明るい場所を選んで置いて下さい。
ただし、水切れには敏感。すぐにカラカラになりがちです。土の表面が乾いたらたっぷりと水遣りをして下さい。また、ほかの日本の植物と同様、夏場の蒸れを防ぐために時々軽く剪定(せんてい)してやります。丁度、髪をすくような感じでいいでしょう。

■ワイヤープランツのコーディネイト例■

「ワイヤープランツ」と「ブラキカム」を、テラコッタの鉢にアレンジしてみました。
スクエアのテラコッタポットにアレンジすると、お互いに優しい細い茎が絡むように魅せ合い、秋にぴったりのアレンジです。

 

 
 
  
 
 


 

 

マンションの1階の専用庭が見事によみがえった例。
元は芝生が敷き詰められていて、お子様が遊ぶにはそれでも十分なのですが、「お花を楽しみたい」「1つの世界がほしい」と感じていた施主の思いでリニューアルをしてみました。
 
縦に細長い庭なので、統一性を持たせることに配慮しました。すると、通路の両側に四季折々の花を見ながら、何度も往復したくなるような楽しい空間になりました。


■デザイン後のお庭■

まずは、ベースとして化粧砂利を敷きます。
雑草を抑えたいときには砂利を厚めに。そうすれば、自分が好きな植物だけの相手をしていればよいわけですから。
次に、砂利の上を歩きやすいようステップを置いていきます。
焼ムラのある自然な色のレンガを飛び飛びに据え付けると、遊び心があり素敵です。ベージュの砂利に合わせてレンガの色は慎重に選びました。
 
ベース作りの次は植栽。
冬場に植えつけても、こんなに華やかで豊富な種類の植栽が楽しめます。
 
このとき最も配慮したのは、植物の背の高さ。
一番高いのは「エリカ・クリスマスパレード」です(写真左参照)。名前がとても可愛いでしょう。花の咲きはじめは白ですが、段々ピンクになって変化が楽しめます。
次に高いのは「クリスマスローズ」。今回、豊富に取り入れました。うまくいくと、5月ぐらいまで白くて清楚な花が咲き続けます。また常緑なので、花が終わってもずっと緑が楽しめますね。
 
エリカ・クリスマスパレードのピンク色と、クリスマスローズの白。色のバランスにも注意して植えました。
また花壇は、施主が思う存分腕を振るえるよう、やはり同じレンガで枠組みを造りました。
あとは季節の1年草の「ビオラ」など低めの植栽をアレンジするだけで、『小道の花園』の出来あがり。
 
小道を歩きながら、子供のころのような気持ちに戻れれば最高ですね。

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