つくば建築試験研究センター
1981〜85年 1986〜90年 1991〜95年 1996年 1997年
1998年 1999年 2000年 2001年 2002年
2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
2008年 2009年
在来軸組構法箱形試験体の仮動的加力試験

岡部 実*1  河合 直人*2

キーワード
   在来軸組構法 仮動的加力試験 降伏耐力 終局耐力

概要
合板、筋かいなどの耐力要素を含み、垂れ壁・腰壁などの開口部を含む1層の在来軸組構法箱形試験体を用いて、地震力に対する構造物の応答を静的加力による求める仮動的加力試験を行った。入力地震波は兵庫県南部地震(1995)での神戸海洋気象台記録波(NS波)を用いた。質量は積載荷重のn倍(n=0.3、一部0.2)が静的加力試験による1/120(rad)変形時の耐力となるように設定し、また減衰定数は2%とした。
あらかじめ実施した静的加力試験結果と比較すると、仮動的加力試験での包絡線は、静的加力試験とほぼ一致していた。しかし神戸海洋気象台の地震波では、初期の大きな入力地震波により試験体に最大耐力を越える大きな変形が生じ、そのことで反対側では耐力が低下する傾向が見られた。全体的な傾向として、仮動的加力のように、複雑な加力履歴で試験を行った場合でも、静的加力試験での降伏耐力・終局耐力の評価と一致していることが確認できた。

* 1:(財)ベターリビング筑波建築試験センター
* 2:建設省建築研究所 認証システム研究室室長・工博

第48回日本木材学会大会研究発表要旨集 1998年4月 (静岡)
TOPへ
BACK NEXT