ヒートショックに関連する入浴中突然死は全国で年間17,000人と
推定され、そのうち高齢者は14,000人と推定されています。

(東京都健康長寿医療センター調べ)


入浴中の心肺停止状態発生件数のグラフ

東京消防庁を含む47都道府県785消防本部に調査協力を依頼。
2012年10月に東日本23都道県の消防本部調査を、
2013年10月に西日本24府県の消防本部調査を実施。
出典:わが国における入浴中心肺停止状態(CPA)発生の実態
※東京都健康長寿医療センター作成

高齢になると、日頃元気な方でも血管や自律神経、内臓などの老化現象により急激な血圧変動をおこしやすくなります。また、知覚の衰えにより温度を正しく感じにくくなることや、体温を維持する生理機能が低下していますので、ヒートショックによる健康被害の影響をうけやすくなっています。


入浴中の高齢者の血圧の変化

入浴事故のメカニズム

現在のところ明快な答えは出ていません。しかし入浴中突然死に至る背景として、入浴前後に起こる急激な血圧変動が重大なリスク要因だと推測されます。 冬は住宅内でも暖房をしていない脱衣室や浴室では、室温が10℃以下になることも珍しくありません。寒い脱衣室で裸になると、急激に体表面全体の温度が下がり寒冷刺激によって血圧が急激に上がります。一度急上昇した血圧は、浴槽の暖かいお湯につかり血管が拡張することによって反対に急降下します。  血圧の急降下は、めまい、ふらつき、意識障害、失神を招きます。意識障害、失神が浴槽のお湯の中で起き、死に至ると考えられます。

これまでの調査で、北海道では入浴中突然死が少ないことがわかっています。一般に北海道の住宅は断熱性能の高さや暖房により住宅全体が暖かく維持されているためだと考えられます。


監修:医療法人社団 充会 上川病院 院長、元東京都健康長寿医療センター研究所 副所長  高橋龍太郎先生