このたび、つくば建築試験研究センター所属の主席試験研究役 菅哲俊がAir infiltration and Ventilation Centre(AIVC)のワークショップで、研究発表を行いました。
AIVCは国際エネルギー機構(IEA)により1979年に設立され、建築物の漏気、換気及び空調技術に関する情報を提供するセンターです。産業界や研究機関に対して、換気技術の最適化を目的とした技術、文献規格や換気データに関する総合的なデータベースなどのさまざまなサービスを提供しています。
5月18日~19日に日本で開催されたAIVCワークショップで、当財団の菅哲俊は全熱交換器の性能評価方法に関する内容を発表しました。全熱交換器の熱交換効率に影響を与える要因(風量、風量比、排気移行率)について実験検討を行い、実建物への導入を検討する場合には影響要因により熱交換効率を補正する必要性を指摘し、提案した補正式の説明を行いました。さらに、「非住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム」において提案した全熱交換器の補正式を用いて7階建てオフィスビルを一例とした一次エネルギー消費量を計算した場合に、従来の全熱交換器の計算式と比較して、建築物の一次エネルギー消費量をどの程度削減できるかを示しました。
[AIVCワークショップ]:18-19 May 2023, Workshop, Tokyo, “Towards high quality, low-carbon ventilation in airtight buildings”
[発表プレゼン名]:Actual effectiveness of energy/heat recovery ventilators in buildings: how is it influenced by key design factors and testing results (airflow, airflow ratio, unit exhaust air transfer ratio)?
・AIVCワークショップのプログラムはこちらを参照(PDFファイル)。
・建築研究所ニュースは以下ホームページを参照。
https://www.kenken.go.jp/japanese/information/information/press/2023/572.pdf